2024年度研究例会
【第1回 食と健康の社会学】
日 時 : 2025年2月1日(土)13:30〜16:30
場 所 : 東北大学川内南キャンパス文学部棟2階 大会議室、およびオンライン
報 告 :「よく食べることについての人類学的考察:米国での調査を通して考える」碇陽子氏(明治大学、非会員)
- 要旨:アメリカ合衆国では近年肥満者の増加に歯止めがかからず、「肥満問題」は深刻化している。公衆衛生の肥満予防政策は、食べ物であふれる「肥満をまねく環境」下では人は衝動で食べてしまうため、環境を改善し新鮮な果物や野菜を「よく食べる(eat well)」よう訴える。ここで前提とされているのは、食べることは自律的個人によるコントロールが必要であり、食べる喜びや快楽、欲望は、自己コントロールの及ばない人間の弱い部分であるから控えるべきという考えである。衝動や欲望を自制すべきという禁欲主義的な考えは、食べることにいかに影響を与えているのだろうか。本報告では、アメリカでの調査事例を使いながら、人類学者アネマリー・モルらのコントロールとケアの議論を通して、「よく食べる」とはいかなることなのかについて考えたい。
コメント :藤本穣彦会員(明治大学)、中川恵会員(山形県立米沢女子短期大学)
【第2回 複合差別の地域社会論】
日 時 :2025年3月24日(月)午後(詳細な時間は後日アナウンスいたします)
場 所 : 東北大学川内南キャンパス文学部棟2階 大会議室
報 告 :「〈東北〉―構造的暴力の交差性と淵源―」 山内明美会員(宮城教育大学)
コメント :猪瀬浩平氏(明治学院大学、非会員)