2024年度研究例会
【第2回 複合差別の地域社会論】
日 時:2025年3月24日(月)13:30~16:00場 所:東北大学川内南キャンパス 文学研究科棟2階 大会議室報 告:「〈東北〉―構造的暴力の交差性と淵源―」 山内明美会員(宮城教育大学)論文等で、「東北」と表記される場合は、方角の北東および東北と区別して東北地方という意味で「東北」と書く。だが、〈東北〉と記述する場合には、報告者の中ではもっと別な意味を持たせてきた。端的にいえば、〈東北〉と表記する場合は抑圧と被抑圧の力関係を際立たせた文意で用いており、もっといえば加害と被害が入り組んだ場所という意味である。「東北」や「みちのく」という言葉自体が元来他称だったわけだが、本報告では、報告者の研究テーマである”The Rice Nationalism(稲作ナショナリズム)”を素地に、あらためて「東北」や〈東北〉の歴史的な淵源を辿りつつ、批判、反批判も含めて、みなさんと討議ができれば幸いである。コメント:猪瀬浩平氏(明治学院大学、非会員)
2024年度第1回研究例会
日 時 : 2025年2月1日(土)13:30〜16:00場 所 : 東北大学川内南キャンパス文学部棟2階 大会議室、およびオンラインテーマ : 食と健康の社会学報 告 :「よく食べることについての人類学的考察:米国での調査を通して考える」碇陽子氏(明治大学、非会員)要 旨:アメリカ合衆国では近年肥満者の増加に歯止めがかからず、「肥満問題」は深刻化している。公衆衛生の肥満予防政策は、食べ物であふれる「肥満をまねく環境」下では人は衝動で食べてしまうため、環境を改善し新鮮な果物や野菜を「よく食べる(eat well)」よう訴える。ここで前提とされているのは、食べることは自律的個人によるコントロールが必要であり、食べる喜びや快楽、欲望は、自己コントロールの及ばない人間の弱い部分であるから控えるべきという考えである。衝動や欲望を自制すべきという禁欲主義的な考えは、食べることにいかに影響を与えているのだろうか。本報告では、アメリカでの調査事例を使いながら、人類学者アネマリー・モルらのコントロールとケアの議論を通して、「よく食べる」とはいかなることなのかについて考えたい。コメント :藤本穣彦会員(明治大学)、中川恵会員(山形県立米沢女子短期大学)
2023年度第1回研究例会
日 時 : 2024年 3月 29日(金)13:30 ~ 16:00場 所 : 東北大学川内南キャンパス文学部棟2階 大会議室(対面開催)テーマ : 森林保全の社会学報 告 :「過少利用の森林はいかに保全されうるか― 共同管理の論理と諸実践」高橋知花(東北大学)コメント : 岡田航(尚絅学院大学、非会員)
2022年度第1回研究例会
日 時:2022年11月19日(土)13:30~15:30報 告:(1)金叙娟(キムソヨン)会員(東北大学大学院文学研究科博士課程前期)「干拓地太陽光の立地における住民の経験と問題構造ー韓国沙内干拓地の住民の生活変容からー」
(2)長山拓磨会員(東北大学大学院文学研究科博士課程前期)「ジャック・デリダの相続――生き延びと責任のモティーフ」
2019年度第2回研究例会報告者:柳原恵(日本学術振興会特別研究員-PD(立教大学))報告題目:「東北・〈おなご〉という視座から見えるもの―現代日本フェミニズム史の再考―」日 時:2020年1月11日(土)15:00~17:00会 場:東北大学川内南キャンパス・文学部棟2階大会議室司 会:妙木忍会員